「ねえ、君、大丈夫？」
　さっきのベビーフェイスにマッチョボディの人だ。朱美は顔を上げるのもつ
らくて、うつむいたままだった。
　「鼻血の時は、顔を上に向けないと止まらないよ」
　そう言って彼は朱美の肩をつかんで無理矢理顔を上げさせた。まだ涙は乾い
ていない。ベビーフェイスはそんな朱美を見て、強く抱きしめ、唇を重ねてき
た。
　「とりあえず僕の部屋へ行こう。少し休んだ方がいい。」
　ベビーフェイスの強引さを拒絶する力もなく、されるがままに朱美は彼に抱
きかかえられ、彼の部屋へ連れて行かれた。涙は止まり、彼の優しさに身を任
せる朱美。
　彼の部屋はマンションの３階、と言っても、建築はかなり古そうだ。したがっ
て、エレベータもなく階段だ。ベビーフェイスは朱美を軽々と抱き上げたまま
上っていく。この力強さに身を任せていると、タケシのことを忘れて新しい恋
が生まれてしまいそうだった。
　ベビーフェイスは朱美をベッドに横たえる。
　「今、何時ですか？」
　ベビーフェイスは質問に答えなかった。その代わり、暖かいミルクティーを
運んできてくれた。
　「鼻血の後だから、砂糖は入ってないぜ」
　強引さと優しさの繰り返しが朱美にはたまらなく、彼をいとおしいと思う気
持ちがどんどん高まっていく。
　ミルクティーを飲み干し、ふぅーっと大きな深呼吸をすると、突然ベビーフェ
イスはそのガッチリした腕で朱美を抱きしめた。彼女の着ていたジャージとパ
ジャマをあっという間に脱がせ、下着だけにしてしまう。自分もＴシャツとズ
ボンを脱ぎ捨て、再び朱美はベビーフェイスの腕の中にすっぽりとおさまった。
分厚い胸板で抱きしめられると、息が苦しくなる。なのに、何とも言えない幸
福感がある。彼の唇は朱美の唇を離れ、徐々に胸元へと降りていく。彼はブラ
ジャーの前ホックをはずし、胸の丘めがけて唇を這わせる。赤味を帯びた朱美
の乳首は少し固くなっている。
　「うっ、ふぅ、ふぅ〜ん、あ、あぁ〜ん」
　乳首を軽く噛まれたときの気持ちよさは、朱美を軽く天まで昇らせる。更に
ベビーフェイスの唇は朱美の引き締まった腹部、そして下腹部を目指していた。
彼はパンティーを歯で噛み、左手と一緒に美しい太腿から引きずり下ろそうと
する。ちょっとエッチで、しかし芸術作品のように神々しい美しさを持った下
腹部のヘアにベビーフェイスはたまらなくなり、再び頭を彼女の顔の前まで戻
す。そして、下半身のいきり立ったものを三角地帯の中心部へと持っていこう
とした。朱美の方も、ベビーフェイスのやさしいペッティングに心地よさを覚
え、もうすぐ一つになれる、と言う期待感で下半身の唇を濡らし始めていた。