岡田有希子22回忌@四谷四丁目サンミュージック


<2007.04.08(Sun)>
 投票を終えて次に向かうは四谷四丁目。電車の中では車窓から入る日差しが強
くて本が読みづらい。四谷三丁目で下車、しかし街を行く人の気配はまばらだ
(まだ9時前)。もちろん花屋もやってない。手ぶらで現場に向かうのはちょっ
と後ろめたかった。街の様子は21年前とはだいぶ変わったが(サンミュージッ
クの正面に見上げるようなマンションが建っていてビックリ。近くの昔取引会社
が入っていたビルにも行ってみたが、今はもうその会社の影すらない。あのとき
一緒に働いてた人はどこへ行ったのだろうか)、サンミュージックのビル屋上の
クリナップの赤い看板は当時と変わらず今でも目印だ。ユッコが亡くなった現場
であるこの街にはどうしても独特のオーラを感じてしまう。この街でごく普通に
日常を送っている人々がなんだか不思議に思える(って、自分も慣れれば同じよ
うにきっとなるんでしょうが)。他のファンは事故のあった12:23の前から集ま
り始めるのだろうが、9時前ではさすがに誰もいない。それでも現場にはすで
に花束が捧げられていた。僕にできることは、10秒ほどの黙祷。帰りは都営新
宿線曙橋駅へ出る。ここ数年はいつもそうだ、このビルに背を向けて四谷三丁目
駅に戻るよりも、当時はなかった都営新宿線の駅に向かう方が過去との決別がで
きるような気がする、そうやって21年も経っていまだにこの日は特別な日のま
まだが。結構道のりがある、その間、もしユッコがあのとき飛び降りていなかっ
たら今頃幸せだっただろうか?なんて考えてみる。そう思ったが、やっぱり考え
るのはやめた。飛び降りた理由すら、僕らには憶測するしかないのに、もしも、
という仮定を考えることはさらに空しいことでしかない、と思ったからだ。