島根県銭湯巡り

　８月半ばに銭湯MLで島根県浴場組合解散の情報が流れ、その中で、
現在では島根県に銭湯が３軒しかない、と言う話があった。忙しくて夏
休みどころじゃなかったその頃、休みが取れたら何をすべきか、が閃い
た。そして、９月、１０月の週末の予定を追いかけ、ようやくこの１０
月２０，２１日の週末なら行けそうだ（本来なら情報処理試験のシーズ
ンだ（笑））、とターゲットを決める。地図や宿泊ガイドなどの取寄せ
は９月末には済ませていた。その後、９月項半に交通機関の手配（往：
寝台特急出雲、復：石見空港より飛行機）、１０月頭に宿泊所の手配を
した。汗ばむ季節はとうに過ぎ、昨日などはついに襟巻きをして寝床に
入ったほどだった。そして何よりも、この間に世界で戦争が始まると言
う、大変な時代の節目さえも経てしまった。季節の変わり目では体調も
よくなく、風薬を飲んだりしていたが、まだ少し喉は痛いものの、ほぼ
平常な状態に戻った。
　最初は会社から直行で東京から夜行列車に乗るつもりだったので、会
社には大荷物を抱えて出勤した（苦笑）。しかし、仕事もそれほど忙し
くなく、７時過ぎに揚がれたので、いったん帰宅し、背広や仕事の荷物
を置いて再度出かけた。
　東京駅にはかなり早く着いた。通勤電車を見送った後に寝台列車が入
線してくる。寝台特急客に背広姿はさすがに少なく、老夫婦、独り者、
家族、と言った客層。自分の座席（と言うか寝台）に荷物を置くと、早
速カメラを持って車両を撮影。
　９時１０分になり、扉が閉まる。いよいよ長旅の出発だ。寝台列車に
は独特の静けさがある。満員電車とはもちろん違うし、かといって自宅
にいるときの静けさとも違う。心臓の脈拍のような、列車の振動音があ
るせいだ。「はくつる」ほど遅くなく、「さくら／はやぶさ」ほど早く
ない、９時１０分の発車。辻堂を過ぎた頃には車内は消灯、本日最後の
車内放送となる。私も今日はそろそろ寝た方がいいかもしれない。