西新宿・平和祈念展示資料館

「シベリアの記憶　家族への情愛〜香月泰雄写真展」と言う企画を観に。シベリ
アの情報はインターネットでもなかなか出て来ない(ロシア語サイトまで探せばあ
るかもだが)、なのでこれはシベリアに住む人々の暮らしを知る貴重な機会。西新
宿は以前の職場があったので迷わないが、新宿住友ビルはなかなか入ったことが
ない。工事中で狭くなっており、しかも資料館は窓がないので、33階と言う高さ
は全く実感できない。
　戦争資料館と言うことで、お年寄りが多い。靖国と違い、終戦にスポットを当
てた展示。特に今日は学芸員による講演会があるようでかなり混んでいた。
　一口にシベリアと言っても、ウラジオストクのような東北アジアから、ウクラ
イナのドネツクに至るまで広がるめちゃくちゃ広いエリアに抑留者が散在してい
たらしい。太平洋戦争のビルマとインドの境のインパールも遠いなあ、と思った
が、その比ではない。
　寒いことは予備知識としてある。そして、そんなところで屋外の肉体労働なん
かしたら、そりゃ亡くなられる方も出るだろう。しかし、実際にシベリアの地に
生まれ育った人々(現地民)もいる訳で、そうした人々の暮らしは分かる由もなかっ
た。何はともあれ、当時の日本の領土拡大意識がいかに強かったか、この敗戦を
知ることでよく分かる。まあ今の経済至上主義に国境なんてあってないようなも
のだが。
　帰りはもちろん西新宿散策。ちょうど成子神社が例大祭、御神輿の練り歩きを
見た。暮らしの手帖社前を通り、天神湯跡地は更地になっていた。