入院７日目

　珍しく夢を見た。他愛ない夢で夕方の知らない町を歩いている風景。何のへん
てつもない風景で、何かを象徴したようなものはない。まあ普段の銭湯めぐり
だってありきたりの町をたくさん歩いてきた。道に迷うことも多く、風景そのも
のに面白おかしいものがないと辛いようなら14年も銭湯めぐりなんか続かなかっ
たに違いない。風景の意味なんて見た時にはない、思い出す時に意味付けがされ
るんだ。
　もう手術から５日も経っていまだに鼻の奥のスポンジが取れない。鼻の抜けが
良くなりスキッとすることにこの手術の目的があったのになかなかそこへたどり
着けない苛立たしさが頭痛になり、こちらの不機嫌さが看護師さんたちにも伝
わってやや冷やかな対応になる。午前中はいつもふて寝で潰れてしまう。そもそ
も夜10時の消灯から朝７時の起床まで９時間眠っているはずだが、鼻づまりで眠
りが浅い。夢を見るのも眠りが浅いせいだろう。とりあえずゴーカイジャーから
スイートプリキュアまでの１時間半だけはテンション上げたが（笑）。
　今日は珍しくニコライ堂の鐘の音が良く聞こえる。平日はビル建築工事も多
く、不快な騒音量ではないが、鐘の音はかき消してしまっているのだろう。
　しかしとりあえず入院して１週間が経った。変わったことと言えば、病棟が
すっかり生活の場になったこと、やはり歩くと少しばかり脚の筋肉が落ちている
のを自覚すること、飯がまずけりゃ食は細ると言うこと（ただしここの食事が不
味い訳でもなければ〔鼻詰めしてるので味覚が分からない〕、それだけで減量で
きた訳でもない〔何しろ運動と言うアウトプットが全くない〕）。入院生活もあ
と１日、そろそろ退院の準備をしなければ（さすがに１週間過ごすといろいろ散
らかるｗ）。