第20回館山若潮マラソン(千葉県館山市)


<Date: Sun, 30 Jan 2000>
 高円寺に引越してから初のフルマラソン(と言っても、去年の9月に
ウルトラを1本走ってはいるが)。妙正寺川、善福寺川、神田川、と言っ
た、都心の住宅街の合間を細々と流れる川沿いを練習場所にしてきた最
近の練習成果や如何ほどか、と言う意味を持つこの大会。と同時に、初
のフルマラソンを体験、完走したコースにして、現在まで最も多く参加
経験のあるコース(8回くらいは走っているはずだ)。
 朝は余裕で家を出た積もりが、乗車時間の計算ミスで東京駅での乗換
ではダッシュする羽目に、しかし、何とか特急さざなみ1号に間に合い、
三宅さんとしばしおしゃべり。特急の中から日の出を見、ちょうど2時
間の乗車時間で館山到着(おぉ、いつの間にか駅前の様子が随分と垢抜
けたものだ)。晴れて暖かいが、風が強い。
 会場ピストンバスに乗り、9時過ぎには会場に着いたが、トイレに行っ
ていたら、ウォームアップする時間はなし。ゼッケン番号順に並ばされ
たが、殆ど一番後ろにならばされたのが不満。と言うことで、号砲が鳴っ
てスタート地点を通過するまで約2分40秒のロス。まぁちゃんとラン
ニングチップで一人一人計時している時代にはあまり気にする必要はな
いのだけれど。
 いずれにせよ、かなりのスロースタートにはなった。おかげで、10
km地点あたりまでは抜かす人の方が多かった、いつも最初に飛ばして
しまい、あとから抜かれるばかりの自分としては随分と落ち着いた立ち
上がりである。と言うことで、今回はゆっくり入って、最後までイーブ
ンペースで行く作戦で行くことにした。25分/5kmだから好記録は
望めないが、それでも昨年のように4時間オーバーはしないようにする
だけで今回は良いかな、と思っていた。
 そうやってスローペースで走っていると、気持ちにも余裕が出てくる。
館山の海を眺めながら、去年の3月に行ったスペイン・イビサ島の海を
思い出していた。やっぱり太平洋の青さ(と言うより緑)と地中海の蒼
さ(本当に青い)は違うな、と思った。今年も平砂浦の辺りでは道の両
側に菜の花が咲いている。南房総らしい楽園の雰囲気を漂わす。自分も
まだ前半で余裕がある。20km地点通過は1時間45分。
 25km辺りまではイーブンで走れたが、さすがにこの辺りになると
コースの起伏も激しくなり、ペースダウンする。マラソンのきついとこ
ろは、体力もきつくなってくることもさることながら、メンタルな部分
でのテンションを維持することの難しさ。35km地点辺りまで来て、
沿道の人々は「あともう少し!ガンバレ!」と応援して下さるが、こっ
ちは「あと少しじゃなくて、これからがレースの本番なんだよ!」と心
の中で叫んでいたりする。幸いなことに、足の筋肉が少し這っている他
は、持病の(?)貧血も来そうで来なかったし、大きなブレーキになる
ような事故もなく最後まで行った。残り5kmになると1km毎に標識
が現れるが、それらを指標かつ励みに走って、ラスト1kmのロングス
パートが出来たし、なんとか4時間を切れた(3時間57分)。
 そうは言っても、疲れはかなりあったようで、ゴール後の無料豚汁に
は触手が伸びなかった。好記録で先にゴールしていた三宅さんと帰路へ。
帰りの特急ではもちろん熟睡、今度は日没を拝んだ。