第５８回富士登山競走

　今年はまさに「厄年」と呼ぶにふさわしい年。今年前半の挫折っぷりは何度と
なく噛み締めたし、それを公表の出来ない言葉で吐き出したりもした。しかし一
時の心の傷は多少癒えたものの、別に事態は一向によくなってはいない。つまり
問題を先送りしているだけに過ぎない。大体、「お見合いする」と言う名目で一
人暮らしのアパートを引き払って実家に戻ったというのに、そんな話は一体どこ
へやら？相変わらずアイドルマニア活動に余念がないが（苦笑）、こうして週末
の過ごし方に占める割合で登山ラントレーニングを圧迫して来たことで、さすが
に足を洗わなきゃ、と言う気持ちになりつつある（まぁ実際にはファン同士が集
まるとなぜかキャプテン役にさせられて（ファンサイトを管理しているからだが）、
下からのプレッシャーがあってそれで時々重荷になる、と言うのがあるのだけど）。
とりあえずメーリングリストを閉じる、と言うアクションは起こしたけれど、そ
れでも先送りしてる問題は沢山ある（日々には日々のやることが沢山あるし）。
　結局ちゃんと登山ラン練習は小原さんと行った奥多摩、丹沢、富士試走の３回
だけだ。あと房総半島ランも２回したが、その代りレースの４日前に走るなんて
無茶やってるし。まぁそれでも走る事自体に挫折してないのは不幸中の幸い、今
年は来年につなげられればいいのだ。
　中央高速バスの中で「がんばっていきまっしょい」を読み終えた。まぁこれも
ドラマ化で岩佐真悠子ちゃんが出演するから、というアイドルマニア的視点で読
み始めたのだが（苦笑）、これがまたとてもよく出来た青春ストーリーだった。
そう言えば１０年前に関西出張で挫折感を味わった直後にも、「白線流し」と言
う傑作青春ドラマに出会っている（もちろん酒井美紀というアイドル絡みだ:-)）。
１０年置きに挫折が訪れるのは何か規則性があるのだろうか？社会的にも１０年
前には阪神大震災と地下鉄サリン事件と言う２つの歴史的惨事が、そして今年も
中越、スマトラ、福岡の大震災と福知山線脱線事故と言う世間を揺るがす不幸の
星の巡り合わせとなっている。これを乗り越えればまた落ち着くのだろうか？
だが問題にすべきは運命の巡り合わせではなく、自分がちっとも成長していない
と言うことだ。おそらく成長する、ということは、仕事を向かうべき方向へ導く
こと、そして周りの人を向かうべき方向へ導くこと、が出来る能力を付けること。
しかしそんな能力は学生時代も１０年前も今も変わらず付いてない。そして周囲
からいよいよそれを期待されるようになって来たこと。正直な話、成長していな
い、というのは、怠惰であったと言うより、自分の目指す方向が世間の期待と違
う方向だった、ということなのだが。そんなすねた性格に「がんばっていきまっ
しょい」の主人公悦子の気持ちがドンピシャで当てはまる。なるほど自分のは大
人の挫折ではなく、相変わらず高校生レベルの悩みってことなのか。どうなんだ
ろう、案外「なるようになるさ」とドッシリ構えてしまうのがいいのかもしれな
い。明日のレースも「なるようになるさ」。