第５６回富士登山競走（山梨県富士吉田市）

１．
　２４日は平和な１日だった。朝本社に立ち寄って休暇簿を提出、客先に
戻っても大きなトラブルは何一つなかった。今年の夏はなかなか梅雨が明
けず、水曜朝などは涼しさに風邪気味で頭痛がしていた。その日は早く寝
たのでだいぶ症状は軽くなったが、それでも軽い頭痛は残っている。試走
の時は頭痛でテンションが下がったので、レースまでに完治しているかど
うか心配だ。
　今年は練習量に関しては例年になく多かった。.comMaster受験と駅伝カー
ニバルのあった週以外は毎週どこかの山に入っていったし、走っている時
間も長かった（これまでは３〜４時間で終えていたが、今年は６〜９時間
走り続けた）。だからと言って今年は自信がある、と言う状態になってい
ない。何しろ試走がボロボロだった。他の多くの試走ランナーに抜かされ
放題だったし、かなり気合の低い走りしか出来ていなかった。とは言え、
こうして山を駆け抜けるモチベーションを与えてくれるのは他ならぬこの
レースであり、人生のハリになっているのだから感謝しなくては。今や完
走すら目標ではなく、ただ参加するのみで、惰性で出場しているのでは？
と自問してしまうが、それでもこの時期になるとあちこちの山を駆け登っ
ているのは、このレースが魅力的であること以外の何物でもない。
　会社は５時半定時キッカリに飛び出した。そうでないと新宿６：１０発
の高速バスに間に合わない。寒い夏でも大荷物を抱えて走れば、シャツは
ベトベトになる。だが不快さにテンションが下がるどころか、これからの
レースに喝を入れられたような感じで、身が引き締まる。今年のバスは妙
なインパクトがある、別の号車はリカチャン人形の広告バスだし、自分の
号車には実習生のバスガイド（それも高校生くらいにしか見えない！）が
２人も乗っていた。

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