序章

　やれ政治不信だ、やれ経済不振だ、と世の中がかしましい中、なぜ誰も革命
を唱えるものがいないのだろう？経済がおかしい時代において、資本主義に対
するアンチテーゼを誰も唱えず、相変わらず金融ビッグバンだのマーケット指
向だの言ってるのはなぜか？上にいる人はそれでもよいが、学生や二十代の気
鋭の連中たちは革命についてもっと真剣に語るべきではないのか？もっと「資
本論」を読んで、マルキストが増えてしかるべきではないのか？目の前の就職
難に対しておびえるだけの近視眼的な連中が多過ぎやしないか？
　機は十分に熟しているはずだ。小渕内閣は全くと言っていいほど国民の支持
を得ていないし、何しろ後２年で２０００年、と言う大きな世紀の区切りを迎
えるのである。いやでも、２０００年１月１日を迎えれば、我々は２０００年
問題の恐怖に一気に突き落とされる。全世界レベルで起こるイベントなのだか
ら、関西大震災どころの影響ではすまないと思っているのだが（実際に医療関
係、軍事関係のシステムに影響が出れば、人命への影響も多いに出るであろう）、
それを単純に企業の経営不振程度にしか認識していない連中は救いようがない。
日本は即座に経済主義をやめ、社会主義革命を起こすくらいの過激論がその方
面からもちっとも聞こえてこないのはなぜ？いまだにキャンパスに立て看板を
立ててシュプレヒコールをあげる学生がいるのなら、それを具体的行動に起こ
してもらいたいものである、下らない派閥闘争なんかしている場合ではないの
だ。
　そうだ、そこの大学出たての新入社員だ、君は何を目指して社会人になった
のか？初めから社会の長いものに巻かれるつもりで社会に出てきたものはある
まい。だったらこんなちっぽけな企業であくせく働いてなんかいないで、どう
か革命と言うものついて真剣に考えて頂きたい。一人の力ではどうにもならな
いからこそ、私はここでこうして声を大にしてみたのだ。