死刑制度は恐怖政治の道具

（mixiでの問答もあわせて収録します。コメントをいただいた皆様は仮名とさせ
ていただきました）

私から言わせれば、殺人犯への正義の裁きなんて物言いは、世界史をちゃんと勉
強していない人のおめでたい考えとしか思えない。死刑制度ってのはアウシュ
ヴィッツだとかスターリン粛正とか文化大革命とか、常に恐怖政治の道具として
使用されて来たんです。はっきり言って広島長崎の原爆よりも多くの無実の人々
を殺してる。こんな制度は原発と同じように危険で、一刻も早く廃止すべき。 

■「絞首刑は限りなく残虐」元最高検検事が証言 
(読売新聞 - 10月12日 13:03) 
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1773363&media_id=20

コメント


Ａ　2011年10月13日 01:31 
ニュースからm(_ _)m

では子供を100人虐殺した犯人をあなたは死刑にすべきではないと？


Ｂ　2011年10月13日 01:45 
自分の身内や親しい人が殺されても、同じ事を言えますか？


Ｃ　2011年10月13日 01:49 
親 子供 嫁 夫 自分 その中もしだれかに殺されたら同じ事言えますか？


少なくともおれは無理 死刑じゃやさしいぐらいのもんよ


DEEP ACID　2011年10月13日 19:46 
　ああ、やはりすぐには理解されませんでしたか、残念です。 
　私は自分や身近な人が殺人犯に殺されるより死刑台に乗せられることの方が圧
倒的に怖いです。以下、歴史的事実に則って説明します。 

　１００人の殺された子どもの命も確かに大切ですが、アウシュヴィッツでは１
９４０年から１９４５年の間に１００万人単位の罪のない人たちがガス室で殺さ
れましたし（通説では６００万人とも言われていますね）、スターリンの大粛清
では１９３７年と１９３８年の２年間に１３０万人が死刑にされました。文化大
革命でも１９６６年から１９７６年までの１０年間に数百万人が死刑にされてい
ます。これらの数字はご存知でしたでしょうか。殺人犯の犠牲者とは比較するま
でもない犠牲者の数です。 
　私が上記で述べた「広島長崎の原爆よりも人を殺している」のは厳然たる歴史
上の事実です。つまり皆さんは殺人犯を処罰するために核兵器を用いているよう
なものだということです。 
　おそらく「こんな歴史はごくごく例外的な事象だ」と反論されるかもしれませ
ん。中ソは確かに独裁国家かもしれませんが、ドイツのナチ党独裁は極めて民主
的に選出された政権でした。また、現在もアフリカなどで似たような処刑が続い
ています。私はむしろ、そのような反論は「原発事故は想定外だった」と言う東
電と同じレベルの言い訳だと理解しています。 

　つまり、私は決して加害者の人権などをこねくり回しているのではないので
す。歴史の史実を知っていればこうして議論の余地のない数字の差が明らかなん
です。歴史の知識があるだけで見方が１８０度変わってしまうんです。お願いで
すから、被害者遺族の気持ちとか井戸端会議レベルの議論ではなく、歴史的事実
をふまえて議論をなさって下さい。これは意見の違いではなく、知識の違いに端
を発している問題なのです。


DEEP ACID　2011年10月13日 20:11 
追記、広島原爆の犠牲者は投下時の死者が１０万人前後、その後被爆による犠牲
者を含めると１４万人前後。長崎も通算で１５万人近い犠牲者がでています。数
字は基本的にウィキペディアからの引用です。


Ａ　2011年10月13日 23:08 
> DEEP ACIDさん 
それは、外から見たら虐殺ですよね？ 
ここで我々が言っているのは、犯罪者(思想犯や政治犯ではなく、殺人犯等)に対
する死刑の事を言ってるんですよ？


DEEP ACID　2011年10月14日 01:22 
Ａ様＞ 
　「言っているのは」と私たちがそもそも虐殺のための死刑と司法に基づいて正
常に運用されている死刑をさも選べるかのようにおっしゃいますが、実際選べま
すか？虐殺目的に運用している統治者でも「私たちの正しい判断で死刑を行って
いる」とその場は強弁するに決まってます。ある日突然、法にかなった死刑運用
が独裁的統治者による殺戮のための死刑運用に様変わりするのもまた歴史的事実
です。ですから、正常運用されている今のうちに、暴走したら核兵器より恐ろし
い殺戮の道具になりうる死刑制度を一刻も早く廃止せよ、と言うのが私の昔から
の主張です。 
　以下は個人的推測に過ぎませんが、ご参考まで。福島原発事故による緊急警戒
避難区域だった地域・全5市町村(広野町、楢葉町、川内村、田村市、南相馬市)
の区域の解除が９月３０日に経済産業省・原子力安全保安院から発表されまし
た。この区域の除染などの活動はまだ行われていませんし、今後の計画も発表さ
れていません。このような国民の生命の重さを考慮しない発表が平気でできてし
まう政府の対応から、我が国にも死刑制度の政府側の恣意的な運用を行う可能性
が十分にあり、と読んでいます。


Ａ　2011年10月14日 12:00 
> DEEP ACIDさん 
言い分は、虐殺の温床になるから死刑は、廃止すべきって事ですね？ 

ですが、死刑廃止にしても虐殺は無くならないと思いますよ。


DEEP ACID　2011年10月14日 20:34 
Ａ様＞ 
　いいえ、なくせると思います。 
　理由は簡単、処刑対象者を街頭でこれだけ大量の殺戮を行おうとすると、建物
や道路、橋、送電施設などのインフラも一緒に破壊されてしまうため、コストパ
フォーマンスがとても悪いからです。よく整備された現代社会では社会インフラ
の破壊は非常にコストが高くつくことになります。また、街頭戦ですと、統治者
側の軍にも少なからず犠牲者が出ます。 
　死刑場に処刑者を集めて殺戮すると効率的に大量殺戮が可能です。死刑制度を
用いることによってのみ、１００万人単位の大量虐殺が可能なのです。