NHK朝ドラ「おひさま」総集編

　連休中放送分(10/10)の総集編、感想をだらだらと書いてもつまらないので思
うところを。
　朝ドラと言うのはまあゲゲゲの時のように有名人がモデルになることもある
が、基本はフィクションである。そのことは日曜夜の大河ドラマと大きな違い。
立派な人の生涯はもちろん興味深い、しかし私たちの人生のお手本になるのは
もっと自分の見渡せる世界の中で幸せになっていく須藤（丸山）陽子みたいな存
在だと思う。ドラマ放映期間と重なった震災からの復興もそう。ネット上では政
府への対応批判が大勢を占める一方で、私たち１人ひとりが思考停止にならない
ことはもっと大事。つまり、私たちの心の中の復興のために、このドラマの存在
意義があったと思う、いわゆる「ピンチはチャンス」と言う物言い。
　そしてもうひとつ、夢の持ち方。今の時代は夢と言えば「○○になりたい」的
な個人の自立を目指すことが主流だが、このドラマでは、いつまでも家族が一緒
でいることとか、町の人たちが集まってくる蕎麦屋にすることとか、“みんな”
の夢を語る。戦後と震災後を重ね合わせることが必ずしも正しいとは思わない
が、今の状況において１人ひとりがバラバラに夢を追いかけるよりは、みんなで
同じ夢を追いかけることの方がこれからの幸せの求める方向として利にかなって
いると思う。