フェティシズムの未来が気になる


<2011/10/06(Thu)>
 もちろん、コンピュータと言う高価なハードウェアをおもちゃのようなインタ
フェースで誰にも使いやすくし、今や日常家電となるまでに普及させた「ハイテ
クの日常道具化」については否定すべくもない功績。 
 それよりも哲学的な課題として、アップルコンピュータは分かりやすいインタ
フェースでコンピュータをフェティッシュ(物神信仰)の対象として爆発的に普
及させた後、21世紀に入ってからiPodによって音楽からフェティシズムを奪い、
パッケージCDは商売にならなくなり、音楽はただデータのみが流通するように
なった。つまり、資本主義社会のフェティシズムを利用して大成功した中で、コ
ンテンツのフェティシズムを破壊すると言う副作用ももたらした存在。今後ジョ
ブズ氏がいない世界でアップルコンピュータ製品のフェティッシュさは減少して
いくと考えられるが、今やフェティシズムなしで資本主義が成立しない時代、次
はどのような形で資本主義を支配するフェティシズムが登場するか、興味深いと
ころである。 

米アップルのスティーブ・ジョブズ会長、5日に56歳で死去 
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1766841&media_id=52