テクノロジーには２種類あると思っている。１つは「人間にはできないことを 実現する」テクノロジー、もう１つは「人間にもできるが、人間より効率的にで きる」テクノロジー。 マルキズム的に言えば、つまり19世紀から20世紀前半の工業社会においては、 後者が確実に人間疎外の原因として問題だと考えられた。後者においては労働者 の雇用が機械に置き換えられてしまうので労働者は抵抗した。 しかし今日では前者が労働者相手ではなく全人類相手に脅威となってきた。言 うまでもなく原子力のことである。まあ私は原子力の専門家ではないので細かい ことは省略。 いずれにせよ、テクノロジーと言うのは工業化社会以降の恐竜のような脅威的 存在であり続けた訳であり、今後もそうあり続けるだろう。そもそもこのテクノ ロジーと言う脅威は人類にとってどんな存在なのだろうか。そうした根本的なと ころから思考しない限り、原発事故のような悲劇は今後も繰り返される。