中国にも反原発を

　いまだに日本政府は原発事故に対して色々隠し事をしているのではないか、と
言う疑心暗鬼が拭いきれない。これは国民のほとんど誰もが感じていることだと
思う。福島原発構内で50sVの高い放射線が観測されたと言うことは、もちろん今
後の事故処理工程にも少なからず悪影響を及ぼすだろうし、それ以上に周辺に拡
散してしまった放射性物質の量は公式に発表されているものよりもっと多いので
はないか。ホットスポットと言う形で原発から200kmくらい離れた千葉県柏市や
東京都葛飾区の高濃度放射線検出、山形県産のわらで被曝した肉牛が全国に出
回ってしまった問題。こうして後から分かる事実にすでに私たちは慣れっこに
なってしまった感すらある。
　それにも増して、中国の高速鉄道事故の隠蔽っぷりは今の日本政府を遥かに上
回る酷さ。この国はこれから発展しようと言う国であり、日本より遥かに多くの
原発建設計画がある。そういう国で原発をたくさん作られてはたまらない。中国
だって数年前に四川大地震があり、日本と変わらぬ地震大国。この国の反原発は
国民の世論に頼れないので、世界が中国に反原発を働きかけないと日本よりひど
いことになる。中国国民も心配だし、日本にだって黄砂のように大陸風に乗って
必ず放射性物質が飛んで来る。国内も心配だが、中国の動きはそれに輪をかけて
心配だ。
　韓国も心配だと言う人ももちろんたくさんいる。しかし韓国はさすがに日本の
悲惨な現状を見て、ゆるやかな脱原発は自力で達成可能だと信じている。