小泉政権を支持する人々（２）

　この件に関しては「そもそも支持派は日本経済の回復をポイントに小泉首相を
評価したのであって、民主主義にポイントをずらして議論されても困る」だろう
し、「日本経済回復と言う加点すべきポイントをすっぽかして頭ごなしな小泉批
判は行き過ぎだ」と言われるかもしれない。
　だがしかし、経済問題を無視したのは単に見落としたつもりではない。つまり、
意図あって無視した。早い話、経済が回復すれば人々は幸せになれる、と言う短
絡した考え方にはうんざりだ。確かに経済が豊かな先進国と呼ばれる国々は人々
の生活も幸福であるのは確か。だがそんな数字マジックにだまされてはいけない。
失業率が１０％を越えたフランスと、経済成長率がものすごい中国とで、どっち
がうらやましいと思う？ＧＤＰのような数字は明確で分かりやすいかもしれない
が、そんな数字が人々の幸福とイコールだと言う視点には賛成できない。むし
ろ、国際情勢を考えた場合、経済が豊か、と言うことはすなわち途上国を食い物
にしていることとイコールであり、不平等の片棒を担いでいるようなものでしか
ない。私の考えでは、日本はもっと貧乏になった方がいいと思う。高いビルが沢
山でき、そこに住んで耐震性におびえながら暮らすより、荒れかけている森野緑
を回復させ、自然の恵みに頼って暮らす方が幸せなのかもしれないのだから。