賛成派と反対派が拮抗する問題

　この問題、というか、報道の自由（あるいは知る権利）の問題については賛成
は、反対派がほぼ拮抗しているように思える。だから、尖閣諸島ビデオでは公開
した人物を賛美する声が目立つ一方、ウィキリ−クスに関してはむしろ批判の声
が目立つと言う、「ねじれ」の現象が起きている。 
　単に世論の拮抗、という問題だけでなく、この事件をどのように報道するか、
つまりメディア自身が「踏み絵」にされかねないナイーブな問題を扱っている点
にも注目したい。単純な報道機関の保身の立場からなら、「報道機関でできない
過激な情報提供は黙って見逃せない」とウィキリークスを批判的に書くだろう
し、逆にジャーナリズムが突出した記者が書けば、「ジャーナリズムはあくまで
も人々の知る権利を第一に考えるべき」と絶賛するだろう。 
　さて、アサンジ氏はなぜ逮捕されたのだろう？９１１で指名手配されたオサマ
ビンラディンがいまだに消息不明なのに。まぁビンラディンという人物自体が存
在しない、なんて話もあるので一概に比較できるものではないが、ビンラディン
がアメリカだけを怒らせたのに対し、アサンジ氏の行為はイギリスをも怒らせた
ところにあると私は読んでいる。つまり、イギリスの諜報能力こそが、今世界一
なのだ。それに続くのはおそらくロシア、アメリカは諜報能力は、CIAと言う立
派な機関はあっても、それほど大したものではないようだ。 

ウィキリークスの創設者、英国で逮捕される 
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1431593&media_id=52