ゲゲゲの女房はワープア応援メッセージか

　朝ドラ、と言うことで、視聴者のメインは多分主婦層でしょう。そう言う意味
では、このドラマのヒット理由は、イヤミのない松下奈緒さんのカワイらしさ、
と言うことにもなりそうだが（あと、プロデューサが、家族ドラマの基本に忠実
に作った、みたいなことをどこかで答えてました）、この作品、これでもか、と
言うくらい、２人の生活が貧困を極めている中で、明るく生き抜いていく、と言
う物語は、ワーキングプア層への応援メッセージと言う側面もありそうだなあ、
と思う（と言うか、実際に僕個人はそっちで感動しているようなものだ）。 
　漫画家、と言う職業は確かに夢追い人の選択かもしれないが、今の時点で茂が
４０過ぎ、と言う状況では、明らかに生活人としての職業と言える。安定した収
入のあるサラリーマンではない、と言う設定は、不安定雇用の時代にものすごく
近いものがある。 
　もちろん、現代の現実と遠いものもある。村井夫妻が貧乏ではやっていけてい
るのは、ご近所の助け合いである、とこのドラマでは表現されているようだ。現
代社会との大きな違いはまさにここだろう。いや、違う、で終わってはいけない
のだろう、こうやって貧しくても生きていくコツがご近所の助けあいだと言うの
だから、私たちは助け合い精神を復活させることが課題なんだ、と認識すること
が大事なんだと思う。