普天間基地移転問題の混乱で鳩山政権も今後の運営が極めて厳しくなった。つ まり、現政権も２年持たずに交代の可能性が非常に高くなった。 21世紀に入ってから、小泉政権を除いて、短命な政権が続く。自民から民主に 交代しても状況は変わらなかった。つまり、政権が短命に終わるのは、宰相の能 力とは関係ない、と言うのが以前からの私の見方。 今回の問題は、沖縄から基地を移転します、と言う鳩山首相の公約が守れな かったことによるものだが、要は今日の政権政党は実現不可能な大ボラを吹かな いと当選出来なくなっている、と言う構造的な問題があるように思える。小泉の 場合、郵政民営化は、辞めてから結果が表れる、と言う綱渡りをやった。彼が三 期連続首相を努めるのを断ったのはそのような読みがあったのではないか、と今 になると思えてくる。 不況が続く中、政治への期待はますます高まる。その結果、ビッグマウスな政 治家たちが極めて実現可能性の低い公約を提示して当選し、失敗して短命に終わ る、と言う悪循環が今日の日本の政治状況のように思う。