今の自分は昨日の自分ではない

　僕は基本的に、希望を持ってる人、夢を持ってる人が偉いなんて全然思ってい
ない。よく女性が、好きな男性のタイプで上記のような属性を上げる人がいる
が、そう言う意味では残念ながら僕はモテるタイプではない。
　だいぶ前（ミクシィ始めるよりずっと昔）から僕は希望とか夢とかと言った
キーワードはうさん臭い、と言うことを言ってきた。結局、受験戦争のような他
人の敷いたレールに乗る代りに、個性重視の時代には自分の敷いたレールに乗り
なさい、と言われているだけで、そんなものは五十歩百歩だと思っていた。
　しかし、今日語りたいのは、その１０年前くらいと同じことではない。むしろ
自分の多重人格的なキャラクターに依拠する意見。いや、それが本当に僕１人の
ことだとは思っていなくて、やはりそれなりに普遍性はあるんじゃないか、と考
えるから語ってみたいと思う訳だけど。
　子供の頃、卒業作文で将来の夢とか皆さん書かれたことかと思うけど、その頃
描いた夢を実際に実現した人ってどのくらいいるものだろうか。僕が言いたいの
は、その夢が挫折したかどうかではない、むしろ色々な経験を積む過程で別の夢
に取って代わったケースも少なくないのではないか、と言うこと。僕もその中の
１人。と言うか、子供の頃に夢を持ちなさいなんて話は、勉強と同じくらい、い
や勉強なんかよりよっぽど押し付けがましいものだと思っていた。
　僕は日記を見てもらえば分かる通り、３０分後には全く別なことを考えている
ような人間である。世界の複雑さを理解しようと思ったら、そもそも１本通った
人格なんてやってられない、支離滅裂なくらいに好奇心のアンテナを伸ばしてな
いと、今の世の中楽しめないと思ってる。そう言う世界観において、無理矢理目
標とか夢とか言う名前をつけたレールを敷くことには興味がない。
　「進化」には時間がかかる、そんなものに費やす時間はない。むしろ僕は「変
化」を重視したいのだ。変化であればたった数秒でもできる。枝葉を手入れする
手間よりは、好き勝手に伸びる枝が勝手に強くなることを見守るだけ。そう言う
世界観を僕は持っている。