エゴイズムその２

　そもそもホリエモンのことを「私利私欲に満ちた典型的な拝
金主義者」呼ばわりしてる人が多いが、本当にそうなのかな？
と思う。もちろん僕も拝金主義者だとは思うが、「典型的な」
は違うのではないかと考える。
　理由は２つ、先ず第一に、彼だけが傲慢な拝金主義者ではな
いと言うこと。逮捕される前までに彼の登場を拍手喝采で迎え
た人たちはみんな同罪、と言うか、要するに今の日本人の大半
は同様な拝金主義者じゃないの？と言うこと。宗教国家でもな
い、社会主義国家でもない日本は拝金主義を肯定する、資本主
義国家と言うのは結局そういうものでしょ？ホリエモンを批判
すると言うことは、他でもなく拝金主義に染まった我々自身を
批判すると言うこと。それを分かって批判している人もたくさ
んいるが、まぁその辺のオッチャンやオニイサンが批判してる
レベルのモノは、そういう点を全然分かっていない。
　第二に、本当に傲慢な人間には金儲けなどできないと言うこ
と。もちろんヤクザな暴力的な方法での金儲けは別だが、人間
的求心力をもってお金を集めたのであれば、それは（少なくと
も表面的には）人格者としての資質があったということ。僕み
たいに本当に傲慢な人間は他人に頭を下げられないから全くお
金儲けができないし、やりたくもない。資本主義は本当に傲慢
な人間には馴染めない。
　ここではとりあえず控えめに傲慢と言うタームを使ったが、
これはすなわち私の考えるエゴイズムの理想でもある。つまり、
生まれついて資本主義社会とは対決しなければならない運命
を抱えるが、その運命を全うすることが自分の使命（ちょっと
大げさかもしれないが、まぁたかだかネットにさらす個人日記
なのだから、少し誇張した方が面白いと言うものだろう）だと
さえ思っている。すなわち、エゴイズムとは、「他の人がやっ
てるから、自分もちょっとくらい悪いことをしてもいいだろう」
と言う他者迎合的な利己主義とは相容れない、「他人がやっ
てても自分の倫理に反するからやらない、他人はやらないが自
分はそれをやるべき確固とした信念があるからやる」と言う強
い自己特殊性に依拠した生き方が真のエゴイズムだと考えるの
である。でも札幌の二級建築士とは一緒にしないでね（笑）。