金融危機が結ぶ東アジア共栄圏

　日中韓サミットが終了し、先ほど麻生首相、温家宝首相、李明博大統領の３者
会見があった。大きな国際会議ではこの３者が話をする機会があったとは言え、
３国の話し合いに集中するサミットは東アジア歴史上初めてだと言う。なんか
ネットの世論調査を見ると、互いの国民感情は悪化してるなんて記事を時々見か
けるが、そんな中この会談が企画されたのは、なんと言ってもアメリカから始
まった国際的な金融危機だと言う。要するに、田中宇氏が言っているように、ア
メリカが自滅することで日本はアメリカに頼れなくなる時代はいよいよ目の前に
迫っていることを支持率ひん死状態（あんまり関係ないけど）の麻生首相自らが
示してみせた訳だ。その意味では、この会議の持つ意味は日本の外交史上、非常
に重要な意味を持っていると考えている。
　もはや中韓両国を“仮想敵”として見ることは許されない時代が来たと言うこ
と。そもそも外交でいざこざを起こしているヒマがあったら、これから大量失業
時代が訪れようとしている内政問題が大変なことになってしまう。むしろ友好関
係を強化し（もちろん友好関係なんてのは平時においても強化して全く損になる
訳はないのだが）、外交を安定させることで内政に余力を持つ必要があるだろ
う。北朝鮮の拉致問題についても、中韓に協力を仰げる環境が出来れば、アメリ
カより頼りになるはずだ。この会議を通じて、３カ国の友好関係が強化されるこ
とを強く望む。