トリノオリンピックへの愚痴

　言葉を濁していたが、オリンピックに対する愚痴について、
本記事としてではなくコメントとして残しておく。
　先ずは「南北格差」の問題。冬季オリンピックと言うのは雪
の降るような寒い国でないと開催できないし、かつ出場選手を
育てることもできない。冬のオリンピックではアフリカ勢、イ
スラム教圏勢の選手たちの名前を聞くことは殆どない。スピー
ドスケートで黒人選手が金メダルを取り話題になったが、合衆
国国籍と言う恵まれた環境において（もちろん国内では数々の
差別にあったことだろうと察する）初めて可能になった快挙だ。
つまり、冬のオリンピックは出場する前から不平等がある。
　これまた南北格差同様、不平等を根源にもつ議論になるが、
夏のオリンピック以上に金のかかりそうな競技が目白押しだ。
フィギュアスケートなんてあんな広いリンクを独り占めにしな
いと練習できないんだぜ。アイスホッケーみたいなチーム競技
でリンクを使うならともかく、たった一人であの広大なリンク
を占拠するとはなんと贅沢な競技だろう。荒川選手自身もお金
の面ではだいぶ苦労をされたという。そして、こんな金のかか
る競技では、やりたいと思ってもそのステージにすらあがらせ
てもらえない人たちが五万といる、実力ではなく経済力で。
この不平等さにはどうにも納得できない。
　と言うことで、私は競技の内容については一切立ち入るつも
りはなく（と言うか、あんまり興味もなかった）、その開催の
成り立ちにいろいろと異議があったのである。