世界から孤立する中国を他人事として笑ってはいけない

　タイトルで言いたいことは言ってしまったが（笑）、どう言うことかと言う
と、そもそも現在アジア諸国はみんなバラバラで孤立しており、連帯の機運がま
るでないのだから、中国一国の問題ではない、ということ。
　先ずアジアで孤立している国の代表と言えば北朝鮮だが、なんだかんだ言いな
がらあの国はあざとくアメリカから譲歩を引き出しているし、あるいは陰でシリ
アなどに兵器輸出などしていて、表のニュースで言われるほど実は孤立していな
いようだ。一方中国についても、欧米民主主義諸国からはこぞって批判されてい
るものの、かの国はロシアと仲がいいと言う、強い味方が背後に控えている。そ
して、「チベット問題は内政問題だ」として諸外国からの干渉を突っぱねている
が、それはまさに外交にかまっている場合じゃない、国内の統制をなんとかしな
いと行けない、と言う意味ではその通りなのだろう（もちろんチベット人にとっ
ては迷惑きわまりない話だが）。
　そして日本。核保有問題でこそG7は北朝鮮の非難で同調しているが、拉致問題
では他国の合意を形成できていない。韓国がイ・ミョンパク政権に変わり、太陽
政策を取り下げたことで日本と足並みが揃うことを期待したものの、その後そう
した方面での音沙汰はない。
　今やアジアは中東並か、あるいはそれ以上の火種を持ったエリアだとも考えら
れる。むしろ中東の方がアフマディネジャド政権の大国イランを核として、石油
戦略で欧米と対抗していこう、という姿勢でまとまりつつさえある。まぁ政治的
にどんなに対立しようが、経済的には足並み揃えて成長路線を進まないと、中
東、中南米、あるいはロシアと言った中進エリアにも抜かれていくことになるだ
ろう。