女性恐怖症

久々に頭痛の朝、さやかちゃんの路上ライブはあきらめました。

　それはともかく、小谷野敦の「もてない男」を読み始め、と同時に
現代思想でGID（性同一障害）の話を取り扱っているので、ちょっと
カミングアウト的な話になるが、書いてしまおう。
　僕の場合のモテナイの本質は、ずばりタイトルの通りではないか、
と最近感じ始めている。３０代の頃から多少自ら（無意識に）女の子
とを遠ざけているらしい、と言う自覚はあったが、最近は更にもう一
歩進んで、そもそも女の子の存在が自分にとって何らかの“恐怖”な
のではないか、と気付き始めたこと。
　小谷野氏によれば、もともと男子が女子と性交すると言う行為はス
トレスフルなものである、と言っている。それを乗り越えるために
「男は男らしく」と言うジェンダー教育は存在する、と言っても過言
ではないだろう。しかし、「男は男らしく」と言う思想には昔から違
和感があって、民主的ではないと言うか、人権感覚を著しく操作する
思想ではないかと疑っていた。
　若い頃はまだ未来があったから、異性との出会いに夢もあったし、
そしてそれ以上に自分が外部から（男として）認められることを人並
みに大事なことだとは考えていた。今、明らかに役立たずの人間であ
ると言うことを自覚できる年齢にあって、ようやくその“ジェンダー
主義社会”における役立たずの自分の人権を主張しなければならない、
と言う危機感が出てきたのでこのような話を書く次第。
　ところでじゃあなぜアイドルヲタをやっているのか？いやいや、女
性恐怖症だからこそ男女関係のリアリティを骨抜きにした女性との関
係に惹かれるわけですよ。アイドルとファンの関係は経済的な生産者
と消費者と言う関係なので、どこまで行っても主従関係は変わらない。
しかし恋人や夫婦となれば主従関係は変化していくし、変化しなけれ
ばならない。立場が固定しない不安定さはかなりストレスフル。昔は
それを逃げている“モラトリアム”で、いつかは何とかしなければ、
と漠然と考えていたが、ここまで来たら「いつまで経っても何ともな
らない」つまりこれは自分の性格の本質的なことだと理解し始めた。
こういう人間が無理に結婚したりすると、ＤＶや児童虐待が起こる。
　更に、自分は特別（心の病）だとは思っていない。何かトラウマが
あるのかもしれないが（こういうのは本人は気付けないそうだ）、教
育で矯正されなかったと言う言い方は可能だと思うし、個人的には酒
や煙草がダメ、と言うのと同じレベルだと思っている。むしろ酒や煙
草がダメ、と言うだけでその人の人格は否定されないのと同様、女が
苦手、結婚してない、と言うだけで人格否定されるような社会は変え
なければいかん、と言うこと。