社保庁とは何か

　社保庁と言っても、年金問題を直接論じるつもりはない、“ポスト年金”につ
いたのでついて語ってみたい。
　確かに社保庁の年金管理システムはお粗末なものだった。だがそれに対して、
社保庁をつぶして民間にいたくする、と言う議論が出て来ているが、それが果た
して正解なのだろうか、と言う疑問。
　確かに官僚の下で構築されたシステムというのは、民間に比べれば売上に対し
て圧倒的にセンシティブではない、それ故にお粗末なシステムが出て来たとも言
えるが、少なくとも尻拭いしようと政府が動くことは期待できる。一方、民間に
委託した場合、それを売上という数値で厳しく評価する、と言う側面はあるもの
の、民間の場合は倒産したらおしまい、と言うリスクがある。払った年金が民間
企業が倒産したらそれまで、と言うことになったらもっとひどいことになるはず
だ。
　そう言う意味では、がんばってもうちょっと厚労省にがんばってもらうでも、
民間委託にかえるにしても、あまり大差はなさそうに思う。むしろ民間委託への
圧力は、郵政の民営化で失敗（と少なくとも私は思う）をチャラにしようとする
小泉派の世論誘導ではないか。むしろこういう形で過去の過ちをごまかそうとす
る人たちを断罪する必要があるのではないか。