株安問題

　基本的に経済学は門外漢なので、持論を展開するというより他人の意見をつけ
刃で語る程度の議論ではあるが。
　専門知識がなくても、今回の世界同時株安がアメリカ発であるのはご存知の通
り。アメリカが不況に向かっていく、と言う予想は世界的にはすでに多くの学者
や投資家が示唆しているところで、今更驚くには値しない。今日、エリアごとに
経済的共同体を作る動きが進んでいる、ヨーロッパのEUしかり、中南米の左翼政
権の連帯しかり。中東諸国も反米の旗のもと、イランを中心にまとまろうという
動きが感じられる。アフマディネジャドの言動はベネズエラのチャベス大統領
そっくりだ。必ずしもアメリカの没落を予想してのものではないにせよ、そこか
ら我が身を守る連帯を作ることに邁進している。その中で、東アジアだけがバラ
バラの状態だ。東アジアで経済連合を作るなら間違いなく中国が中心となるだろ
う。私個人は北京オリンピックは失敗する可能性が高い、とは見ているものの
（がんばっておられるスポーツ選手の方々には申し訳ないが、出来れば不参加に
した方が良いのではないか、かの国の不衛生さ、治安の悪さで選手たちが病気に
なったりトラブルに巻き込まれたりしないかと心配である）、何にせよかの国の
成長傾向に変化はないだろう。しかし日本を始めとして、東アジアは自己顕示欲
の強い国ばかりで外交戦略がどうにもしょぼい国ばかりだ。東アジアでの連帯を
作り出すこと、これが世界不況から逃れる上で最も望まれる政策である。