参院選所見

　多分多くの人がここまで自民惨敗とは思わなかっただろ
う。私もその中の一人。しかしそれ以上に、ここまで民主
が圧勝したことにも驚きだ。まぁ考えてみれば、地方の１
人区では自民がダメなら民主しかない（共産と言う選択肢
もないわけではないが、マスコミでは完全に蚊帳の外扱い
だからなあT_T）わけで、自民が負けたら民主に流れるのは
当然と言うことになる。
　自民が負けたのは大いに結構なことだ。年金問題と閣僚
の不祥事問題と、最近の失策にノーを投じるのは当然だろ
う。その一方で、やはり世論と言うものに長期的展望と言
うものを感じない。相変わらずのタレント議員ブームだか
らだ。特に東京区で保坂三蔵氏を落選させて丸川珠代と言
う問題の多い候補を当選させたの自民支持者には唖然とし
た。もちろん、東国原宮崎県知事のように、予想を超える
業績を上げる可能性は十分にあるのだから、ここでとやか
く言うつもりはないが、少なくとも自民がダメなら民主で、
くらいの二者選択にとどまる発展性のない民意はいかがな
ものか、と思う。
　私は前の記事で、カリスマ性のない弱小政党に投票しよ
う、と呼びかけた。これについてはもう一つ意味がある。
すなわち弱小政党への投票はカネまみれの２大政党に一石
を投じることになる、と考えるからだ。力のある政党に大
きな期待を抱くのは当然だが、そうした政党はまたえてし
てカネまみれの政党でもある。自分のフトコロの財政状態
を隠して平気な閣僚が生まれる背景を変えていく地道なや
り方だ。カネまみれの党に私たちの税金や年金を預けるの
はもう怖くて仕方がない。
　今後、民主党はどのように日本の政治を変えていくのか。
消去法で第１党になった民主党に多くの人は大きな期待は
抱いていないかもしれないが、国民の信任を得た以上、今
ある政治の膿を全部出して政治の正常化を目指してもらい
たい。失敗して、反動で次の選挙では前回以上の自民独裁、
なんて状態には絶対にしてはならない。