もう一度日本はテロ大国であることを見直さなければならない。そのうえで人権を考える。

　まずは安倍元内閣総理大臣に、心よりお悔やみ申し上げます。
　で、本題。世界的には、日本で総理大臣経験者が襲われたことを大変な衝
撃をもって受け止められた。しかしその一方で、近年の日本はテロ大国であ
ると言わざるを得ない。ここ数年を見ただけでも、津久井やまゆり園、京都
アニメーション、大阪繁華街のメンタル診療所、と、大量殺人がいくつも起
きている。政治家が狙われなかったのは(表向きは)政治的理由ではないだけ
で、かつてヨーロッパを震撼させてきたイスラム教徒の自爆テロが落ち着い
てきたヨーロッパと比べても、日本は間違いなくテロ大国。銃乱射事件が頻
発するアメリカと比べても、銃を使わずにこれだけテロが発生しているのだ
から、やはり安心できる国では到底なくなっている。
　だからといって、警察権力を強化するとか、軍拡主義者の言い分に惑わさ
れる訳には行かない。弱者を救済する政策が急務だ。そして、どんなに政策
で頑張っても、社会が分断されたまま、いじめや差別、パワハラ・セクハラ
がまかり通る社会にも変わってもらわないといけない。そういう意味では、
投票が終わったあとにも、国民一人ひとりが民主主義社会を維持向上させる
義務を負っていることを自覚して欲しい。
　日本のサイコパス系テロリストは「孤独」であるから犯行におよぶ、と言
う特性があり、彼らのような人物をこれ以上出さないことに全力をあげなけ
ればならない。その意味で、軍拡も犯罪厳罰化も、むしろ彼らを追い詰め、
逆効果になると思っている。人権を考えるとは、そういうことだ。