ノーベル賞作家「ロシアは重篤状態、世界にとって危険」

https://www.asahi.com/articles/ASJDD622VJDDUCLV00W.html 

　先日私は、大坂なおみ選手のように、アスリートも、と言うか、むしろア
スリートから積極的に、社会の「フェアーでないこと」に対して発言して行っ
てもらいたい、と言うことを書いた。もちろん、最終的には、国民の意識にも
「フェアーであること」を浸透することが最終目標であり、トップアスリート
に発言影響力に頼るのは一つの手段である。 
　しかし、実際にはアスリートも国民も、「フェアーであること」よりも「勝
敗」へのこだわりが強い。勝敗の白黒をつけることの方がアドレナリンが出る
からだと思っている。僕はそんなものでアドレナリンが出ない体質なので
「フェアーであること」にこだわる。 
　アレクシエービッチ氏の発言は、まさにロシア、アメリカ両大国の国民の
「強さ」へのこだわりが世界に危険をもたらしている、と言うことを言ってい
る。まさに、核そのものが怖いのではなく、核武装で強さを誇示しようとする
国民やその支持に支えられている宰相が問題だと言っている。 
　つまり、スポーツマンシップを社会や政治にも適用していくことが、世界か
ら戦争をなくすために大事なのだと、アレクシエービッチ氏の言葉の端々から
感じる。ロシアもアメリカも、市民がごく普通に武器を個人で所持している。
こんな国が世界の中心にいること自体、戦争がなくならない現況だと言ってい
い。愛国主義と言う名のアドレナリンをなくすことはできないのだろうか。

現在、アレクシービッチ氏は今回のベラルーシ大統領選挙で体制側から事情聴
取を受けている。