松岡農相が死亡、首つり自殺

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　申し訳ないが、最初にちょっと死人に鞭打つようなことを言わせていただく。
農相の自殺を聞き、最初の印象は「逃げたか！」と言うものだった。今回の事件
では、「死んで詫びる」と言った武士道的なものは感じられず、最後の最後まで
内閣の要職にしがみついたあげく、逃げ場を失っての行為のように思える。
　本当の悲劇は、彼が死に追いつめられたことではない、自殺は悲劇の結果に過
ぎない。問題は彼が反省出来ないこと、国民に頭を下げることができなかったこ
と、だと思う。死んでしまったらたとえ潔白であったとしてももはや証明するす
べもないし、むしろ疑惑を持ったまま死んでしまっては成仏できまい。もし過ち
を犯していたのなら陳謝して反省する、犯していないのなら身の潔白を証明す
る、いずれかを生きて行なうべきだったと思う。
　謝れない、反省出来ない、という意味では、先日の愛知の立てこもり事件に共
通するものを感じる。容疑者は同情の余地もないほど極悪だが、社会から嫌わ
れ、家族からも見捨てられたあげくの暴走は、周りにとっても迷惑きわまりない
のはもちろん、本人が一番苦しいのではないか。彼が自分の過ちを詫びる心を
持っていれば、事件が起きなかったことはもちろん、彼自身が平穏な余生を送れ
たはずだ。
　さて問題は残された安倍内閣。今年に入ってからのほとんどの重要法案は、民
主党議員不参加で可決されたりなど、もはや国会の機能そのものが不全に陥って
いた。そしてこのような、議員そのものの生死がかかわってしまった事件。もは
や自民党、民主党と言う個々の政党の問題ではない、今の日本の国会の歪みま
くったこの状況をなんとか立て直すためには、是が非でも（参議院選挙を待たず
して）内閣総辞職、解散総選挙をやり直すべきだと思う。

　最後になりましたが、謹んで故人のご冥福をお祈りいたします。