Tiktokの可能性

　Youtuberでもそうだが、個人で動画を配信すると言うことは、録音録画はもち
ろん、編集や配信アップロードまですべて自前で行っている、と言うことである。
　さらにYoutuberはプロ以外は一発撮り動画が多いが、Tiktokの場合はほとんど
が編集されている。顔を盛っているのはもちろん、瞬間着替えなどの編集もある
し、音楽BGM の挿入も当たり前。つまり、テレビ局が分業でやっている作業をほ
とんど１人でこなしているのがネット動画だ。
　もちろん校正プロセスがないのでたまに炎上するが、まっとうな動画配信者
(おそらくその多くが学生だろう)はテレビ局ではごく一部の作業しか経験できな
いことを、動画配信者はすべての動画作成プロセスを経験している。
　その意味では、テレビはなくなると言うより、彼らが社会人になってテレビを
改革していくことは間違いないだろう。Youtuberはごく限られた資源で動画制作
するが、テレビなら豊富な資源を使って行えるのが,たとえネット時代になって
も大きな強み(高級な機材も使えるし、作品をブラッシュアップするプロセスも
入れられる)。今回のコロナ感染拡大で、出演者が別の拠点から出演できたのは、
テレビ局側だけの技術ではなく、タレント自身が放送機材を使いこなす必要が
あった。テレビ人だけでなく、タレント側にもYoutube配信経験は武器になる時
代になった。
　今や、テレビ人になるにも、タレントになるにも、動画配信経験は必須と考え
て良さそうだ。