ロシア語には動物にも身近な家畜などには性別がある。雄猫はкот、雌猫は кошка。雄牛はбык、雌牛はкорова、雄鶏はпетух、雌鶏は курица、と言った具合。どういうことかというと、雄雌どちらか分からな いことがあろことを前提としていないと言うことである。人間もまた、男でも女 でもない、と言う仮定は「誰？」と言う場合以外まれである（一般的な「人間」 と言う呼称は科学や社会など特殊な場面のみで生活では見られない）。 ある意味では今日の男女平等社会においては厄介である一方、動物にも人格ら しきものを認めている。童話てはなく、大人向けの物語でも動物が主人公の寓話 があったりする。 単に科学が発展していることが問題なのではない。言葉の中に動物をどう見て いるかが反映されている。先進国の言語は雌雄を区別しないのは、その存在に対 して敬意を欠いていると考えるべきである。