食糧自給率「低い」７割　６年前より１７ポイント増

http://www.asahi.com/life/update/1221/020.html

　今月の「現代思想」の特集は「自立を強いられる社会」。
格差社会の進む中、ニートやフリーターなどと呼ばれる非労
働者、非正規雇用労働者の「自立」を促進する制度改革など
が増えている中、そもそも自立とは「貧困層からの搾取」を
肯定するまやかしではないか、と言う疑問を問いかける企画。
　私はまた、別の面から、今の日本は自立を強いられている
と感じる。すなわち、日本の軍備強化である。防衛庁の省昇
格議論や核保有議論がその代表的なもの。自衛軍しか持たな
い日本が正規な軍隊を持つことが「自立」である、と言うプ
ロパガンダはどうにもまやかしくさい。軍備強化が自立と言
うのなら、国民を満足に食わせることもできないのに核保有
を宣言した北朝鮮を「自立」した国家、と言うのか？
　そのまやかしっぷりを晒すのがこの食糧問題だ。日本と言
う国、誰もがご存知の通り食糧自給率はきわめて低い。日本
を降参させるには武器は要らない、海上封鎖して兵糧攻めに
されれば終わりなのだ。もちろん食料に限らず、石油などの
エネルギー資源についても同様。
　なぜ日本が独立国としての「自立」を叫ぶとき、こうした
食糧問題を取り上げずしていきなり防衛問題から入るのだろ
うか。他にも国内問題が山積の中、安心して暮らせる社会が
実現できずにいることはそもそも独立国とは呼べないと思う
のだがどうだろうか。大体軍備強化するために消費税が２ケ
タになったりしても、それでも軍事的「自立」が重要だ、と
言える国民が一体どれだけいるのだろうか？