性差別主義者と人種差別主義者

　今朝のNHK、ニュース深読みを見た限りでは、LGBT差別主義者は今や少数派となっ
た保守本道の人たちだけで、今後も時間が経てば性による差別はどんどん減ってい
きそうな感触を得た。その一方で人種主義的な差別はネット社会でますます勢いを
伸ばして独特な保守主義を形成している。民主主義の重要な基盤である“差別のな
い社会”の形成に対し、性差別の減り方と人種差別の減り方との間には大きな隔た
りがあるように感じられる。
　もちろん、性差別主義は欧米に比べるとまだまだ根強く、女性が子どもを育てづ
らく少子化を引き起こすと言う副作用を生んでいる。それでも専業主婦が当たり前
だった昭和から変わってきているのは明白だ。
　明確な答えは持っていないが、現代において性が役割を果たす“家族”の形態は
非常に脆いものになり、そこには権威と言うものがほとんど存在しえなくなった。
一方国家は国民がいくら不満を述べたところで変わらなかった。そして国家の権威
主義的側面は以前にも増して強くなったように思える。国家が衰退すれば人種差別
がなくなるとは言わない、国家が空気のような存在になれば、きっと人種差別はな
くなるだろうと推測する。