リーダーは立派であってはならない


<2015/Apr/26(Sun)>
 今日のネット右翼による安倍内閣支持は、基本的には周辺国に対して“強気”
であること、それがしいては日本人としてのアイデンティティの強力な源泉になっ
ているからだと推測する。
 しかし、私からすれば、アベノミクスの恩恵もないし、対外的な強気路線がむ
しろ国際的孤立を招いているとして、安倍を支持することはできない。
 そもそも国のアイデンティティってなんだろう?先ず彼らには背中が大きく見
えるご両親がおられるのだろうか。最近は結構DVも多く、口先では両親を尊敬し
ていると言っておきながら、単に親に抑圧されて育っているアダルトチルドレン
状態の人も少なくない。今日のエセ愛国心の深刻な流行は、こうしたアダルトチ
ルドレン的な国家への服従状態のように思える。敬意を感じることと服従状態に
あることは全然違う。
 在日外国人が増えていると言うことは、つまり祖国を失う人がたくさんいると
言うことであり、そうなると相対的に生まれた国でそのまま育った、と言うだけ
で十分に愛国心になるだろう。日本人には当たり前のことでも、世界では生まれ
た国でそのまま一生を過ごせる訳ではない、またそういう移民だからと言って愛
国心がない訳ではない。多くの日本人が生まれた国で生きられる、それはただ単
に相対的な問題である。今の愛国心は高度経済成長時代のように、自分たちが今
の日本を築いた、的な自負心から来ている訳ではない。
 そんなアダルトチルドレンの言う愛国心とか安倍支持とか、中身のない虚言が
ネットに多いからと言って、振り回される必要はない。現政権を正しく批判する
ことこそ、愛国心のあるべき姿である。