選挙になると日本では無党派層の行方が選挙を左右すると言われるが、これっ て日本独自の現象なのだろうか。もしそうなら、無党派層が多いのは、無宗教を 自認する人の多さと何か関係があるように思える。 政治に期待できないと言うことならば、宗教にも期待していない人が多いのは 当然。だが、政治への関心や信仰なしである程度の豊かな暮らしを享受できてい るから、宗教にも政治にも期待しない、と言う選択が可能になる。本当に暮らし がギリギリで大変なことになっていれば、神や仏にすがり、そして政治家にすが る。日本が貧困化したと言いながら、まだどこか絵空事に思っている人は多い。 原発事故を始め、今年起きた数々の自然災害で犠牲者や避難民が出ても、ちょっ とした寄付などはしてもやはり他人事、我が身のリアリティを感じずに済むのが 日本なのだろう。 とにかく、期待していなくても初詣に行くように、期待できなくてもすがれる ものには藁にもすがりたいから選挙へ行く、と言う感じ。