高齢化・少子化社会は大震災より怖い

　もちろん、瞬時に何千、何万などと言う死傷者が出ることを考えると自然災害
の方が怖いに決まってる。しかし長期的に見たら高齢化社会と言うのは相当にヤ
バい。
　先ず地方の過疎化が大震災の比ではない。東北３県では一生懸命復興に頑張っ
ているが、その一方で50年後には地方自治体の半分が消滅するかもしれない、と
言う話が実際にある。これは自然災害で家が壊れるとか流されるなんてことより
ひどいのではないか。原発周辺でなくても人が住めないエリアがたくさんできる。
　引退した高齢者の数が現役世代の数を上回るようなことになれば、根本的に社
会インフラが維持できなくなる。交通網なんか住民の少ないところへはひかれな
くなる。そのまま水道や電気が止まる、自然災害なしにだ。本当に都会に住まな
ければならないのは、仕事のない若者よりも医療や介護を受けなければ生きてい
けない高齢者の方、と言う時代はすぐそこだ。
　で、前回の議論でも上げたように、高齢者が増えすぎて年長者が敬われなくな
る世界は社会道徳もどん底に落ちるのではないかと危惧する。酔っぱらいにより
駅員への暴力急増など、中高年層が無軌道に走り出したら（貴重な）次の世代に
良い影響を与えるはずがない。