文明を批判する根源的理由

　50も間近な今でも相変わらず大人は信用しないDon't trust over 30の精神に
は微塵の変化もない（成長していない、とは言わせない）。具体的に３種類の大
人を軽蔑いや憎悪している。
　ひとつは太平洋戦争を通じて「戦争はこりごりだ」と言っていた大人が、中国
北朝鮮の脅威を見て「日本も防衛のために軍備しよう」的なことをぬかす大人た
ち。あんたたちの目は節穴か？そもそも日本が昭和に高度経済成長を遂げたのは
お隣韓国で朝鮮戦争をやっていて、その上がりで日本は儲けた（つまりこの時に
は「戦争反対！」なんて口先だけだったのだ！）のだし、そもそもかつては中国
北朝鮮なんかより遥かに巨大な脅威がいた、ソ連のことだ。そのソ連が現役だっ
た時に日本が軍拡しようなんて誰も言わなかった。つまり今さら軍拡なんて取っ
て付けた気まぐれでしかない。
　もうひとつは全共闘時代に散々学生運動やっていながら、社会に出たら経済の
虫となってひたすら働いて、今の非正規労働者の若者を「努力が足りない」など
と偉そうに叱る大人たち。てめえら社会の汚さにあれだけ抵抗しておきながら、
敗北したらコロリと手のひらを返して経済社会の発展に手を貸して恥ずかしくな
いのか、と思う。
　そして第３はもちろん、原発の危険性をリアルに体験した現代において、相変
わらず原発を推進したがる連中。もう彼らについては出てくる言葉も尽きた。
　私が文明批判をするのは、少なくとも昭和日本の高度経済成長なんてものがこ
のように欺瞞に満ちた極めて醜いものだと言う理解の上で行っており、原発事故
を見て改宗したような生易しいものではない。
　そんな訳で、年間自殺者３万人超えが続き、若者の無差別殺人、ストーカー殺
人が続き、そろそろバラバラなこうした負のエントロピーのエネルギーはそろそ
ろ台風のようにある中心を目指して集結しておかしくない時期に来ている。一番
分かりやすいのはオウムのようなカルト宗教だが、日本の場合、カルト宗教には
ものすごく厳しい目があるし、第一、オタクカルチャーの日本では神様は台風の
目にはならない。むしろ神はインターネットの中に宿るだろうし、それは宗教み
たいな古臭い形ではないだろう。