桜宮高校バスケ部キャプテンの自殺の原因は「体罰」ではない

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1301/15/news022.html 

　僕はこの問題については今まで特に言及してこなかった。そもそも教室では
ちょっと先生が生徒に手を出したらすぐにモンスターペアレントに通報されるよ
うな時代になり、体罰なんて死語になったと思っていた。だから体育会系の部活
動ではこんなにも体罰が現役であることの理由を先ず誰かに説明して欲しかっ
た。その説明がないと自分の意見も書けないと思った。 
　この記事で、こうした暴力的な教育をしっかり「軍隊教育だ」と指摘してくれ
たことでやっと書く気になった。 
　僕も学生時代は体育会系の部活動をやっていた（さすがにこんな体罰はなかっ
たけど）。確かに健康面での丈夫さはこのころがあったおかげだとは思うが、こ
れで精神的にタフになった、根性が身に付いた、とは思わない。やはり社会と言
うものは、部分的とは言えこうした理不尽なプレッシャーは常にかかるものだと
思い知らされ、心の奥になにがしかの絶望が生まれた、と言うのが正直なとこ
ろ。 
　正直、体罰と言うのは外側から人格改造を施そうとするやり方である。なんか
そう言うスパルタから生まれるのが日常だと思ったら、オリンピック選手みたい
なエリートスポーツに感動する気にはなれないし、そもそも今日のスポーツ全体
に渡って、あまりいい印象は持てない。そして、今日的な「自分を変えよう」的
な“間接的な”外部からの圧力にも疑念を持つのである。