ネット右翼が実体化した第三極

　衆議院総選挙への興味と言うより、選挙を通じて昔から私の関心の対象であっ
たネット右翼と言う存在が具体的な姿を表したと感じたので、そのことについて
述べる。
　いわゆる（初期の）第三極と言うやつである。民主党は別として、保守本道で
ある自民党とは別の保守のあり方を模索する日本維新の会、この党こそネット右
翼の政治的ポジションを現実に具体的に体現しているものはないだろう。実際、
彼らネウヨが強く支持している石原、橋下が代表なのだから、多くの人にも同意
してもらえると思う。
　一言で言うならば、保守本道は“日本が好き”と言うポジティブな観点で集
まっているのに対し、ネット右翼は“中国韓国が嫌い”、と言うネガティブな観
点で集まっていると思う。その結果、消費税や原発問題についての関心が薄く、
考察が弱い。まさに日本維新の会が弱点としているポイントである。
　自民もまとまりは弱いし、日本維新の会も当初ほどの熱狂から醒めて迷走する
小政党になったような気がする。保守の分裂が現在の日本の政治の分裂につな
がっている。小沢氏の迷走が原因の１つと考えるが、お隣韓国も大統領は辞任す
るとスキャンダルで裁判になったりと、どの国でも保守は官僚との癒着が疑われ
る空気は共通のようだ。
　もちろん社共系の革新側も逆転するまでの勢いはない。だが少なくとも保守勢
力に効果ある圧力がかけられる程度の議席数は期待したい。と言うか、反原発系
の第三極と連携してそういう勢力を作って欲しい。