左翼から宗教的原理主義者へ

　これまで反原発と言えば、反核、武装放棄指向と言うことで左翼的な活動だと
考えていた。しかし最近、宗教研究に傾倒してくると、原発に汚染される前の
“美しい日本”を取り戻す運動と言う意味では宗教的原理主義の方が近いのでは
ないかと思った。今これを言っても仕方ないが、事故の前からの反原発は左翼
で、事故を経験してからの反原発は原理主義者と言える（その意味ではやはり私
は左翼だ）。
　しかし更に議論の中で、経済発展が止まっても良い、電気に不自由する生活で
もかまわない、と言う極端な懐古主義の主張となれば、これはもう原理主義者と
言わざるを得ない。で、まさに私はそういう文明後退を覚悟した極端な反原発主
義者だし、原子力政策以外でも例えば天動説を支持したりするのはまさにキリス
ト教原理主義者の堕胎有罪、アンチダーウィニズムに等しい。
　根底にあるのは、ズバリ反資本主義である。最近の雇用状況、労働環境の悪さ
を見るにつけ、もう資本主義の世界なんてうんざりだし、いまだに金儲け主義を
肯定する人の気持ちが分からない。
　個人的心情はともかく、原発推進が保守なら、反原発右翼は超保守だろう。そ
してそれはもはや政治思想的ポジションから外れ、宗教的原理主義の領域だと
思っている。と言うことは、私は今や左翼ではなく超右翼なのか？