we must unite

　大津市教育委員会の逃げ腰っぷりはとどまることを知らないが、そもそも論と
して、彼らが逃げ腰になる温床はやはり個人の資質ではなく制度にあると考え
る。私が思うのは、日教組解体の影響が少なくないと思う。いや、日教組にも問
題はたくさんあったので全面肯定するつもりはないが、根本的な教員組織の解体
は大いに問題があり、反省すべきではないか。
　教員自らが組織されずバラバラな状態と言うことは、当然教員の立場が弱くな
り、校長や教員委員会の言いなりになる。それはまさに教室がいじめの温床にな
る大きな原因だ。と言うよりはむしろ、教員が上からいじめられる構造になって
しまっているのだから、生徒のいじめなんかなくなる訳がない。
　雇用市場も同様。労働組合が問題だからと解体したら、世の中は非正規雇用だ
らけになってしまった。時代の流れがあるとは言え、労働者が雇用者に対抗でき
る手段を持っていたら、もう少し労働環境はましなものになっていたのではない
か。日教組にせよ、労働組合にせよ、やるべきだったのは組合の「改革」であっ
て、組合の「解体」は今日の社会の不安定化の原因の１つだ。
　坊主憎けりゃ袈裟まで憎いと言うことで教員や労働者の組織を奪い取った結果
が今の時代である。このことについて誰も何も反省しない（いやそれどころか風
前の灯火の日教組や労働組合を叩いて悦に入る時代遅れな人がまだたくさんい
る）のは非常にまずいのではないか？我々は思想をうんぬんする前に、団結して
連帯するすべを取り返すことが何よりも大事なのではないか。理想を語るのはそ
の後でいい。