文明批評は問題なのか


<2012/07/12(Thu)>
 ツイッターの方でも原発推進派、反対派の議論を沢山観ている。その中で反論
したい物もあるが、なにしろツイッターは瞬発力が勝負、じっくり塾考できる場
ではないので、申し訳ないがこちらで反論を書かせていただく。 
 推進派の意見に、「人類が生き延びる上で生まれたのが文明なのだから、文明
批評は人類の否定に等しい」と言う意見があった。ガキの頃から文明批評めいた
ことを色々あれこれと考えてきた自分にとってはムチャクチャムカつく話。 
 この人は文明批評もまた文明の1つだと言うことを分かっているのか?広島に
原爆が落ちたとき、熊本で水俣病が発生したとき、そして福島で原発事故が起き
たとき、それを批判し、反省することこそ文明ではないのか。 
 誤った方向に物事が進もうとしているとき、それをただして反省する態度がこ
こまで人類の文明を大きくしてきたのではないか。今目の前にある原発問題に対
して、進むべき方向をただすよう反省することは立派に文明の一部ではないの
か? 
 自然災害から犠牲者を1人でも減らすための工夫をするのも素晴らしい文明、
より速く、より遠くへ、より安全に移動する手段を作り上げたのも素晴らしい文
明、しかし上記で述べたような「暴走してしまう」文明も中にはあるわけで、そ
れを軌道修正するのもまた文明の仕事である。文明批評こそこれまで文明が素晴
らしい方向に発展してきた大事な源である、と言うことをこの発言者に耳にたこ
ができるくらい言ってやりたい。