アレルギーとは何か

　最近は様々なアレルギーが存在するらしい。食べ物に関するものだけでも様々
あるし、口に入れるものだけでなく、嗅覚でもアレルギーは存在する（と言うか
花粉症などはまさに鼻からのアレルギー）。自分は特にアレルギーと言うのはな
いけど、汗をよくかくのであせもは多い（ちょっと違うか？）。
　それらは生理的な現代文明に対する拒絶の意思の表れなんだと思う。ところ
が、言葉として、思想として現代文明を批判すると、「じゃあ勝手に原始人の生
活やってなよ」的なバッシングを浴びることが多い。これはいったいなぜなんだ
ろうか。
　先ずは少なくとも、生理的な現代文明への拒絶と心情的、感情的な拒絶とを対
等に見てもらえないだろうか。確かに生理的な拒絶は命にかかわり、心情的な拒
絶はそこまでの緊急性はないが、基本的に同源のはずである。
　と同時に、現代文明批判の言葉は、そうした生理的な拒絶を具体的なレベルに
咀嚼した言葉として受け入れて欲しい。アレルギーに限らず、交通事故の不安、
放射能の恐怖なども同様。直接的にそうした事象から生命の危機に結びつかない
ようでいて、実際には心理的拒絶によってうつになったり自殺に追い込まれたり
する例は少なくない。
　現代社会で増えているアレルギーの代弁として、より具体的で科学的にも心情
的にも配慮のされた文明批判の作業が進められるべきだと考える。