東アジアで最後に勝つのはどこか？

　日本が少子高齢化で苦しむ中、中国も経済成長の伸びは落ち着いてきつつあ
る。中国も今後は１人っ子政策が効いて日本と同じような境遇になると考えられ
る。そうなると東アジアでは韓国が将来的に１人勝ちするのだろうか。
　私の憶測だとまだ中国はしばらく経済成長が続くと考える。なぜなら中国は海
外への投資を積極的に行っているので、少子化に寄る国内労働者人口の減少を補
えるからである。また、韓国も少子高齢化と関係なく海外投資が盛んで、現状で
も内需の小さい中で成長するための海外進出を進めている。サムスン電子もヒュ
ンダイ自動車も内需だけに頼っていたら高い技術も宝の持ち腐れ、最初から海外
進出の投資をしていたからあそこまでブランド力を上げたのだと思う。
　21世紀の海外投資とは、新たな帝国主義である。誰も領土獲得のために戦争な
どしない。これまでアメリカが中東に対して行ってきた傀儡政権による政情操作
でもない。あくまでも自国企業の純粋に経済的な世界進出であり、それを企業と
政府が二人三脚で行っている。なぜなら知識集約型産業社会になった今日、経済
成長に必要なのは労働力ではなく消費力を持った市場であり、日本の場合は少子
高齢化が労働人口と同時に消費人口も減らしてしまうのに対し、中国は労働人口
を減らして消費人口を増やすという合理的な方向性を持っているからである。