ローカルアイドル


<2011/11/25(Fri)>
 NHKの朝のニュースで福岡のローカルアイドルの取材ニュースが取り上げら
れていた。NHKだから当然芸能ニュースではなく経済ニュース=地域活性化と
してのアイドルビジネスと言う切り口。これについて一言二言。

 先ず、個人的にはあまりローカルアイドル(集団アイドル)には興味はない。
いかにもAKB48の二番煎じ(AKBも都心とはいえ“秋葉原”がグループ名になって
いるローカルアイドルの1つだ)と言う感じがするし、そもそもピンポイントで
誰々が好き(推し)と言うのはあっても、言葉は悪いが“その他大勢”も合わせ
て応援しなくちゃならないのはコストパフォーマンスが悪い。更に、エスタブ
リッシュメントカルチャーやK-POPのような最初から完成度の高いものにも触れ
ている人間には、やはり集団アイドルは二軍のレベルの低い試合を見せられてい
る、と言う不満がある。正直、そういうレベルだからカワイイとも思わない。

 しかし、こうして集団アイドル文化が全国津々浦々まで浸透していると言うこ
とは、やはり集団アイドルが垣根の低い誰にでも応援しやすい存在なんだな、と
感じる。また、女の子の側からも「自分でもなれそう」と思わせ、アイドル側の
供給を増やしたことも間違いない。グラビアアイドルは水着になってナンボだか
らハードルが高い(親の承諾とか)し、その上将来的にも芸能界に残りたいなら
アイドル活動中に別途女優や歌手へ転身するための勉強もしないといけないので
大変だ(集団アイドルは活動中に歌や演技の勉強ができる)。
 ハロプロでもAKBでも、「彼女たちが成長するのを見守るのが楽しい」と言う
ファンの言説は多い。そういう親心的な好きになり方は多分大相撲のタニマチの
ような感覚なのだろう。僕は成長する前の花の美しさを愛でたいだけなのでアイ
ドルの成長にはさほど関心がないが、地域活性化にせよ、震災復興にせよ、心で
成長を実感できることが大切なのであれば、暖かく見守るのが良いのだろう。正
直、沖縄アクターズスクールのようなレベルの高いアイドルを送り出せるはずな
のにいまだにAKBレベルのアイドルしか国内では出てこないのは個人的には歯が
ゆい。しかし考えてみたら、そういうエンターテイメントのレベルアップは韓国
のような周辺諸国(沖縄も日本の南端で中心ではない)で完成させ、日本は最初
のアイドルのビジネスモデルを作ることに専念すべきなのかもしれない。福岡辺
りならそのうちK-POPレベルの完成度のアイドルが出て来るかも。