電車男問題

　衆議院総選挙の問題はちょっと置いといて、電車男問題について考える。

　この小説が話題になっていると言うのを聞いたとき、アホかと思った。まぁ最
初は個人的な偏見として、オタクたるもの、アンファン・テリブルであるべきだ、
こんな純愛などと言う平和的な文化に搾取なんかされず、個人で核兵器を持つく
らいのエッジの立った存在であるべきだ、という妄想の元に呆れた。
　しかし、私のような変人の妄想でなくとも、やはり電車男は危険な存在として
警戒する主張も見られるようである。
　電車男とは、「ポストドラえもん」である。のび太がドラえもんに甘える構造、
これは今日のパラサイトな若者の典型的なモデルとも言えるわけで、私に言わせ
れば藤子不二男が日本の若者をだめにした、と考えているのに、彼らを弾劾する
者は周りを見渡してもどこにもいない。電車男も、そうしたオタク（この言葉自
体、パラサイトを文化的存在として肯定的な響きを与えている）を肯定的にとら
えようとする動きであって、そのような世界観に未来はなく、これでは小泉政権
を倒したところで日本が良くなるとは思えないなー、という暗い気持ちになる。

＃などと書いている私が実は一番オタクだったりするのだが、同類だからこそ憎
＃たらしいものである。:-)