Internet

昨日某氏と話をしていて思ったのだけど、最近はインターネットのメールでも
ワープロデータやイメージデータを張り込んだ巨大なものが普通に飛び交って
いるとか。以前、ＮＴＴの人と仕事をしていて、そのメールの巨大さに怒った
ことがあったが、やはりその時も個人的には怒りを隠せなかった。
　確かに、今までプレインテキストしか遅れなかった電子メールがそうしたマ
ルチメディアを扱うことが出来るようになることは便利である。そして、その
結果トラフィックが増大したなら、インフラの部分即ちネットワークのバック
ボーンを太くしたり、メールスプールのディスクを増やしたり、と言う議論は
分かる。しかし、僕にとっては、それって結局人類の愚かしい歴史の繰り返し
としか思えないのだ。
　ある人が自動車という便利の道具を発明しました、だけど道路というインフ
ラが十分ではありません、では公共投資でどんどん道路を作りましょう、と言
うことを繰り返した結果、地球上は排気ガスで汚染されまくっているのである。
インターネットのインフラも、今は目につくような公害はないけれど、近い将
来、きっと何らかの公害を巻き散らすことになるだろう、いや、我々はすでに
電気に頼らざるを得ない生活になってしまったおかげで、原子力発電反対を大
声で叫ぶわけには行かなくなってしまったと言う事実がある。
　もちろん自分もこうしてインターネットにはいろいろお世話になっているけ
れど、こういう機会にやっぱり人類の愚かさ、と言うのを感じずにはいられな
い。そういうことを感じずにバックボーンが太くなったときのことを考えて、
また新しいインターネットアプリケーションを考えましょう、などというビジ
ネスライクな話をするのは、何だかひどく罪深く感じられ、やってられない、
と言う気分になるのである。