★資本主義と言う名の競争社会

  普通に考えれば、強い者が生き残り、弱い者は取り残される、と言う原理は
自然の摂理である。しかし、人類は曲がりなりにも、健全な人も障害のある人
も等しく生きる権利を認めよう、と言う努力を歴史上重ねてきた唯一の種族で
ある。これは素晴らしい思想なのだから、もっと進めていくべきであろう。そ
こで私の日常の中から思うことをつらつらと書いてみる。

・出世をサラリーマン唯一の勲章みたいに考えるのはやめよう
  「出世だけが人生じゃないさ」とは分かっていても、サラリーマン向けの新
聞や雑誌は殆ど全てこのバイアスがかかった情報記事で埋め尽くされている。
もちろん、仕事場ではコレは逃げ口上の常套手段としか思われていない。そう
いう情報をあえて疑うことを心掛けよう。

・給与格差にばかり血眼になるのを止めよう
  収入が多い方がいい暮らしが出来る、というのは意外と当てにならないので
はないか。収入が増えればその分支出も増え、結果として満足度はそんなに変
わっていない。それよりも自分の工夫で生活を豊かにする知恵を絞り出す方が
ずっと効果がある、と思う。

・他人と自分を比べるのをやめよう
  ハングリー精神をバネにして努力する人間はそれなりに報われていく。しか
し一方でそういう貧乏根性なんか発揮できない、という人もいる。スタートの
思想が違う人たちが同じ舞台に立っているのだから、結果が違うのは当たり前
であって、恥ずかしがる必要もないはずである。

・世界に視野を広げよう
  何も国際人になることを強要しているわけではなくて、それが自分の萎縮し
た脳細胞をほぐしてくれるから。アフリカで飢えに苦しむ人たちを哀れに思う
前に、ちょっと失業したくらいでは食うに困ったりすることのない安定した社
会を有り難く思えばいいんである。

  いじめ社会の元凶の一つは、この横並び思想なのであって、仲間外れにされ
たら無理にその集団にこびず、別の集団に移ってしまえばいいんである。大人
がその部分でフットワーク軽く動けるようにならない限り、子供社会も変わら
ないでしょう。「転がる石」の美学は結構古くからあるけど、なかなか浸透し
ないもんですねぇ。