[DISKREVIEW] 神聖かまってちゃん, 神園さやか, flumpool

・神聖かまってちゃん／８月３２日へ
　ＴＢＳテレビ「カミスン」の生ライブは録画で何度も見た。狂気とお笑いの境
目みたいなわけの分からなさが全然飽きない。ビビってる中居さんとの対称っぷ
りがまた恐ろしくリアル。 
　さてかくいう私も８月３２日、つまり長い夏休みに引き続き無職の秋を堪能し
ている。まあ幸い自分の住んでいるところは千葉ニュータウンのような息苦しさ
はなく、むしろ大学浪人も就職浪人もしなかったバブル世代にとっていくら休み
があっても足りないくらい休みをエンジョイしているが、そうは言っても世間か
ら放り出された無力感はある。 
　それより何より、の子の自由っぷり、集中力のなさっぷりに憧れる。ミュージ
シャンなんて死にものぐるいで音楽やってないとなれないものだと思っていた
が、あんな気分屋でなれることがかえって集中力のない自分にとって大きな希
望。才能の有無よりも、社会から脱落するような破壊的性格が希望になるアンビ
バレンシーがたまらない。

・神園さやか／道〜ふるさとから遠く離れて〜
　先ずジャケットがものすごく大人っぽい。その成長を感じさせるように、幼い
初恋の歌から故郷を離れた女性の両親を思いやる優しい気持ちの歌。私は首都圏
生まれ首都圏育ちなので、生活の実感としてこういう感情はない。だからこそ、
こういう暖かみに触れるとうらやましい気持ちになる。さやかちゃんも、そこに
描かれている故郷の風景も美しい。
　カップリングも少し大人になって失恋ソング。失恋ソングと言うことは、演歌
ジャンルと言うよりガールポップとしても聴ける切なソングに仕上がっている。
　と言うわけで、船上ライブで激しく盛り上がったあとの癒しの２曲(^o^)

・flumpool / 証
　NHK全国合唱コンクール中学校の部課題曲。flumpoolどんだけ快挙なんだか。
もはやロックバンドスタイルの音楽は子ども向け番組の主題歌にもなってる日常
的な音楽だが、学校生活に入り込むことはビートルズでさえ音楽の教科書に載る
のに２０年以上かかってる。もちろん山村隆太１人での歌唱バージョンもある
が、やはり合唱バージョンが素晴らしい。音楽の力をここまで具体的に実践して
いるバンドを私は他に知らない。だからと言って別に優等生バンドというわけ
じゃなくて、ちゃんとカップリングの覚醒アイデンティティみたいなロックな曲
もやる。CD売上げや武道館最速とか、そう言う数字的な記録もそれなりに大事だ
けど、それだけにとどまらない存在感を持っている唯一無二のバンド。